シン・エヴァンゲリオン劇場版:|| ネタバレ感想
タイトル通り全ネタバレを含みますご注意ください。
Qのシンジくん、及び視聴者の「説!明!しろよ!」に対する全力アンサーとしてセリフ大量の濃厚な説明が繰り返される。いつものエヴァの説明しなささであれば尺が1時間ほど縮まるレベル。
内容的にはEOEでやったオタク卒業式を、マイルドに見せかけて実のところさらにハードにしたエヴァンゲリオン強制卒業式である。
なお主人公は碇ゲンドウ。
OPは死ぬほど見たパリ旧市街復興作戦。
その後追加2分のスタッフロールとシンジ達の道中が描かれ未公開シーンへ。
ある程度歩いたシンジたちを迎えに来たのは大人になった相田ケンスケ。
同じく生存していたトウジ達ニアサードの生き残りが住む農村へシンジたちを連れていき世話を焼く。
トウジと委員長は結婚し、ツバメという子供がいる。
トウジ・ケンスケ・アスカ・アヤナミにより、Qで散々いじめ抜かれたシンジくんに対して怒涛のセラピー開始。
ペンペンもどこかで番を見つけ出したのかやたらと増殖している。
アスカはケンスケのことをケンケンと呼び、ケンケンは全裸のアスカを見ても動じない。おっとまさかのアスケンエンド。早くもLAS厨無事に死亡。
その間ツバメに懐かれたアヤナミタイプはポカポカを思い出し、シンジに名付けをせがむ。
やはりアヤナミは綾波だというシンジの言葉にポカポカの絶頂に達したアヤナミレイだが、定期LCLメンテナンスができない環境だったため肉体崩壊でジエンド。居たのかはしらないがアヤナミ勢も無事に死亡。
14年前ミサトと加持リョウジの間に男の子が生まれていたことが判明。リョウジと名付けられ農村で暮らしている。
セラピー完了したシンジくんはシンジさんに覚醒し、迎えにきたヴィレにアスカとともに帰還。
セカンドインパクトの中心地南極にネルフ本部が移動。フォースインパクト阻止のためヴィレも南極へ。
なんかあと3台建造されてたヴィレ型2-4番艦と戦闘。
ネルフ本部に新2号機と8号機が突っ込み13号機の破壊を試みるが、新2号機がビビって自分のATフィールドを発動、13号機になんかそれっぽい装置届かず。
アスカは最終手段として使徒の封印を解除し、自らが使徒となって自己のATフィールドで新2号機のATフィールドを中和し13号機にそれっぽい装置をぶっこもうとするが、使徒化したアスカを13号機のゲンドウが取り込みダブルエントリー化を実現する。初号機も奪う。その際式波タイプも量産されていることが判明。アスカもたくさんだわーい。
13号機の攻撃を受けたヴィレは沈黙、電源が落ちた隔離施設からシンジさん脱出。
新キャラとか鈴原妹と多少ガチャガチャしつつもミサトさんと和解。シンジさんはマイナス宇宙だか裏宇宙だか訳のわからん世界にダイブ。裏宇宙というとあれだが、要するにいつもの電車の世界だった。テンパりかけた古参ほっと一安心。いや、何も解決してないのだが。
なお表側では23年ぶり2度目のデカ波顕現。さらにキモさを増している。
電車世界で初号機内ににゅっとログインするシンジさん。もうなんでもできるシンジさん。初号機のエントリープラグにはえらく髪の伸びたポカ波が。シンジさんは「OKおつかれもういいぜ」と労働時間超過しまくったブラック勤務からポカ波を無事救出。
しばらく電車世界で13号機vs初号機の茶番劇が展開されるが、最終的に「よし親父話し合おう」となり親子の会話が実現。冷静になったシンジさんは一味違う。なんだかんだあってシンジすまなかったなと認めたゲンドウはユイと出会え結果的には願いが叶い救出。
カヲルとも再会。ゲンドウも説明していたのだが、なんだかんだこの世界ループしてる模様。散々シンジのためにループを繰り返しこれからも繰り返す予定だったカヲルに「今までご苦労、もういいぜ」とこちらもあっさり救出。
アスカとはEOEのラストの海で再会。エヴァの呪縛から解き放たれムッチムチになったアスカに、「好きっていってくれてありがとう。僕も好きだったよ」とイケメンボイスで赤面させ救出。どうぞケンスケとお幸せに。このシーンで軽めのLAS厨はかろうじて救済され一命を取り留める。
ヴィレの機関をもとに新造した「すごいやり」で過去のエヴァンゲリオンを破壊し尽くし、「ネオンジェネシス!」とドヤ顔で決めるシンジさん。なおミサトは槍配達で死ぬ。世界は青を取り戻す。
そしてほぼ全員を救いもう僕はいいんだ…となったシンジさんのもとへユイ出現。シンジを現実世界へ突き飛ばし、ゲンドウと幸せなハグをして終了。
ラスト、大人になったシンジたち。声優は神木隆之介。カヲルとレイがイチャイチャ。
そしてシンジさんは…マリとくっついて終了。
まさかのマリシンエンドで卒業式完了。
終劇。
個人的な感想としては、「ういっす。もうこれでいいっす。お疲れさまでした!」といった感じ。大団円。ハッピーエンド。
しかし単純な内容的にはとにかく特撮だけ撮っていきたい監督が夏休み最後の日に追い込みで宿題を片付ける小学生のごとく全てを詰め込みまくった作品。説明ラッシュ。
もうわかったな?アニメもう作らねえから!じゃあ!という意思の表明には思えるが、ちゃんと風呂敷をたたみ決して投げやりではなかったことは評価したい。
そして何より衰えどころか進化を感じさせる声優陣の演技には脱帽の一言。
こじらせた層が主流であるネットの評価はこの後荒れに荒れるだろうが、そのディスカッションを追う興味ももはや持てない筆者としては、25年かけた物語の「ラスト」を見れたことに、ただ感謝する。
さようなら、エヴァンゲリオン。